シチリア発祥のドルチェ、カンノーロ。一つはカンノーロ、複数になるとカンノーリとなります。
日本では、一般的のこの複数形のカンノーリの方で呼ばれていますね。
このドルチェの名前は、イタリア映画よりよくハリウッド映画、それもよくニューヨークを舞台にした
映画で聞かれることが多くないですか?
1880年代にシチリアからの移民によってニューヨークにもひろまったのだと思います。
さてこのドルチェ、最近ではシチリアのみならず、イタリア全国で見られるようになりました。
リコッタチーズを使った美味しいドルチェとして時折買ってうれしそうに食べていましたが、
その浮かれている私の傍らでシチリア人、シチリアに行った人々は皆、
「君は、まだ本当のカンノーリを知らないね。」と
勝ち誇った笑みを浮かべていました。
その勝ち誇った笑みの理由が、シチリアの本気のカンノーリを食べてわかりました。
だいたいほとんどのシチリアのバール、パスッティチェリア(パスィテリー)には、
カンノーリがおいてあります。
しかし、私は、バールでも、パティスリーでもない場所で本気のカンノーリを見つけました。
その場所は修道院 「I SEGRETI DEL CHIOSTRO」と書いてあります。 修道院の秘密 え!どんな秘密?教えて!
なぜ修道院にカンノーリ、ドルチェが?
古くパレルモの人々は当時たくさんあった修道院で作られたお菓子を購入していました。
パレルモにはたくさんの修道院があり、それぞれの修道院には、古くから伝わるドルチェのレシピがあり、そのレシピは、他にもれることを恐れ、書き残されることなく、口伝によって大切に伝承されてきました。
たくさんあった修道院も少なくなり、街中には、パティスリーがあふれ、秘伝のレシピで作られた絶品のお菓子の数々であるにもかかわらず、修道院で作られたお菓子は人々に忘れさられようとしていました。
その危機をある修道女が新聞のインタビューに語ったことから、この「I segreti del chiostro」のプロジェクトがはじまり、旧サンタ・カテリーナ修道院に口伝で伝えられた秘伝のレシピで作られたお菓子の販売所、パティスリーができました
(https://www.isegretidelchiostro.com/ホームページより引用、抜粋翻訳)。
サンタ・カテリーナ教会の向かって右側の赤いしるしの入り口から入ります。
パティスリーの中の入り口をはいるとそこには、美味しそうなのはもちろん
清潔感でいっぱいのお菓子がいっぱい並べられています。
そして肝心のカンノーロ!!!カッリカッリで美味しそう。え、でも中が空?なんで
みなさん、本気のカンノーリは、お客さんの注文を受けてから、リコッタチーズ(羊の乳のリコッタ、うぇ羊?と思いました?それが癖がなく美味しいんです!)をこのカッリカッリの筒いっぱいにギュウっと入れてくれるシステムで、上の写真にあったチェリーの砂糖漬け、チョコ、ピスタチオ、オレンジピールなどお好みでトッピングしてくれるのです。
なので、すべての素材がリコッタの水分を吸ってほにゃっとなることなく美味しくいただけるのです。
私は、サクランボの砂糖漬けが嫌いなので、オレンジピールとピスタチオをのせていただきました。
カッリカッリの生地と味わい豊かなリコッタチーズのクリーム、ピスタチオの香ばしさ、
神様・・・毎朝の朝ご飯をこれにしたいです・・・・。
飲食スペースは中にないので、お持ち帰り専門です。
カッリカッリが好きな方はすぐに召し上がってください。
回廊のベンチに座って食べることもできます。
回廊から見える中庭にはオレンジの木があり実がたわわに実って、
回廊の白にオレンジの色が映えて素敵でした。
みなさんもパレルモに行った際には、ぜひお立ち寄りください。
お値段も高くなく良心的でしたよ。
住所 Piazza Bellini, 33, 90133 Palermo PA
ホームページ https://www.isegretidelchiostro.com/